オウゴンエキスとは、シソ科の多年草であるコガネバナの根から抽出したエキスで、コガネバナやその根が黄金色をしていることからこのような名称で呼ばれており、このエキスには様々な成分が含まれており、その成分は育毛や発毛に対しても良い作用をもたらすことから、女性用の育毛剤などにも多く含まれています。
オウゴンエキスの成分として代表的なのは、抗炎症や抗アレルギー作用のあるバイカリンと呼ばれる成分で、強い日差しや寒風などの外部からのダメージや日頃のストレス、食生活の乱れ、またシャンプー剤や整髪料の刺激などによって頭皮に炎症やアレルギーが発生すると、頭皮の健康が損なわれるために発毛や育毛にも影響が及ぶ可能性があります。
そのため、オウゴンエキスに含まれているバイカリンを頭皮に塗布することによって、炎症やアレルギーを抑える効果、あるいはそれら症状を改善する効果が期待でき、そこから頭皮の健康状態の改善を見込むことができ、更にオウゴンエキスには保湿作用もあるため、頭皮に潤いを与え、炎症や痒み、フケの発生を抑える効果も得ることができます。
オウゴンエキスによる発毛効果とは抗炎症や保湿効果だけにとどまらず、AhR-CYPシグナルの抑制、そのことによる頭皮の老化現象予防による育毛効果も挙げられます。
AhR-CYPシグナルとは、煙草の煙や排気ガスなどのいわゆる環境ストレスを受けると、皮膚の特定細胞内にあるAhRと呼ばれる受容体が活性化し、CYP1B1と言う酵素の発現が誘発されてしまう、その一連の流れを指す言葉です。
これが行われることによって肌の弾力や潤いを支えているコラーゲンやエラスチンと言った成分が分解される酵素が発生してしまうために、頭皮の健康状態が悪化してしまったり、老化が進行してしまったりします。
オウゴンエキスには、AhR-CYPシグナルの活性化を抑制する作用や、コラーゲンやエラスチンを分解する酵素の発生を抑える作用があるため、頭皮の健康を保つこと、抜け毛などの頭髪トラブルを予防、改善し、抗炎症作用や保湿作用によって育毛効果を得ることが期待できます。
それから女性の場合、男性型脱毛症と同じように、男性ホルモンが特定酵素である5aリダクターゼの作用を受けることで、薄毛や抜け毛と言った頭髪トラブルが発生することもあるのですが、オウゴンエキスにはこの5aリダクターゼの作用を抑制する働きがあることも明らかになっていますから、特に加齢などで女性ホルモンの分泌量が減少してしまっている人、そのことで男性ホルモンが優位になって5aリダクターゼの作用を受けやすくなっている人にとっては、非常に心強い存在と言えます。
またオウゴンエキスには、強い抗酸化作用もあり、私たちの体内では、外部から刺激やダメージを受けると、その防御反応として活性酸素が発生するのですが、この活性酸素が過剰に作られてしまうと、それが内臓や細胞を傷つけ、老化や疾患の要因になることもあります。
それに対抗する作用が抗酸化作用で、これはやはり私たちの体に備わっている作用なのですが、これは加齢と共に少しずつ衰えていく作用であるため、この衰えによって活性酸素が優位になると薄毛や抜け毛と言った老化現象もあらわれやすくなるので、オウゴンエキスによってこの抗酸化作用を補うことは育毛効果を得るためには非常に重要なことです。
オウゴンエキスは天然由来の成分ですから、副作用発生の可能性がとても低いのが魅力的で、なおかつそこに含まれている成分や作用の有効性はとても高いものがありますから、薄毛などに悩まれている女性でも、オウゴンエキスが含まれた育毛剤などは安心して使用し続けることができます。
ただし、有効成分や育毛に対する作用があるオウゴンエキスとは言え、その育毛効果は一朝一夕であらわれるものではありませんから、育毛剤などは根気強く使用し続けること、そして育毛剤の成分浸透を少しでも良くするために頭皮は清潔に保つことが必要です。